市販エアコン洗浄スプレーが危険な理由:プロの80%が使用を推奨しない安全上の注意点
- 公開日:2025/11/2
 - 最終更新日:
 - エアコン基礎知識
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市販エアコン洗浄スプレーが危険な理由:プロの80%が使用を推奨しない安全上の注意点
「エアコンから嫌な臭いがする」「冷房の効きが悪い」そんなとき、ホームセンターやドラッグストアで手軽に買える市販のエアコン洗浄スプレーを使いたくなりますよね。
しかし実は、プロの業者230人へのアンケートでは、約80%~81%が「使用しない方がいい」と回答しているという事実をご存知でしょうか。
この記事では、市販のエアコン洗浄スプレーの使用が推奨されない理由と、万が一使用する場合の安全上の注意点を詳しく解説します。
💡 市販スプレーでのエアコン掃除は「包丁で精密機械を開ける」ようなもの
市販の洗浄スプレーでエアコンを掃除するのは、包丁で精密機械のネジを開けようとするようなものです。一見簡単そうに見えますが、内部の繊細な電気部品を傷つけたり、水濡れ厳禁の箇所に液体がかかったりするリスクがあります。専用の工具(プロの技術)を使わないと、かえって壊してしまう可能性が高いのです。
この記事を読めば、エアコン洗浄スプレーの本当のリスクと、安全にエアコンをメンテナンスする方法がわかります。
注:エアコンの洗浄方法は様々です。この記事では市販スプレーのリスクに焦点を当てていますが、プロの業者による高圧洗浄など、より安全で効果的な方法もあります。
⚠️ 重要な注意事項
エアコンは精密電気機器であり、誤った方法での洗浄は感電、火災、故障の原因となります。市販スプレーの使用はメーカー保証の対象外となる可能性が高く、自己責任での作業となります。安全性を最優先に考え、不安な場合は必ず専門業者に相談してください。
市販のエアコン洗浄スプレーとは?手軽さの裏にあるリスク
市販のエアコン洗浄スプレー(クリーナー)は、ホームセンターやドラッグストア、ネット通販などで数百円から2,000円程度で購入できる家庭用のエアコン洗浄剤です。
スプレー缶タイプが一般的で、エアコンのフィルターを外した奥にある熱交換器(アルミフィン)に直接噴射して、汚れやカビを落とすという仕組みです。
✅ メリット
手軽さ:自宅で簡単に作業できる
低コスト:プロの業者に依頼するよりも安価(数百円~2,000円程度)
即効性:すぐに購入して使用できる
❌ デメリット
故障・火災リスク:電気部品への液体付着で発火の危険性
洗浄効果の限界:表面的な汚れしか落とせず、カビが増殖することも
保証対象外:メーカー保証が受けられなくなる可能性
一見、手軽でコストパフォーマンスが良さそうに見えますが、多くのエアコンメーカーや専門業者は使用を推奨していません。その理由を、次のセクションで詳しく見ていきましょう。
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プロの80%が警告:市販スプレーが推奨されない4つの重大な理由
プロの業者230人へのアンケートで約80%~81%が「使用しない方がいい」と回答した背景には、以下のような重大なリスクがあります。
理由1:重大な事故・故障・火災のリスク
エアコンは水濡れ厳禁の精密電気機器です。洗浄スプレーの液体や泡が内部の電気部品にかかると、深刻な事故につながる危険性があります。
⚠️ 電気部品のショートと発火・発煙
洗浄スプレーの液体が電装部品(基板、配線、センサーなど)に付着すると、ショート、腐食、絶縁不良を引き起こし、感電や故障の原因になります。最悪の場合、発煙や火災に至る危険性があります。
さらに、一部の洗浄スプレーには可燃性ガス(イソブタンやプロパンなど)やアルコールが使用されています。換気不足の状態で運転を行うと、発火・爆発のリスクが高まります。
💡 電気部品への水濡れは「スマホをお風呂に落とす」ようなもの
エアコン内部の電気部品に洗浄液がかかるのは、スマートフォンをお風呂に落としてしまうのと同じです。外側は無事に見えても、内部で水が基板に触れると、すぐにショートして動かなくなったり、後から腐食が進んで故障したりします。エアコンも同様に、見えない部分でのダメージが後から大きな問題となることがあります。
メーカー保証の対象外:ほとんどのメーカーは洗浄スプレーの使用を推奨しておらず、スプレーが原因で故障した場合、メーカー保証(製品保証)の対象外となる可能性が非常に高いです。
理由2:洗浄効果の限界とカビ・臭いの悪化
市販スプレーは、プロの高圧洗浄機ほどの威力や水量がないため、表面的な汚れにしか効果がありません。
市販スプレーでは届かない箇所
- 送風ファン(クロスフローファン)の内部
 - ドレンパン(結露水の受け皿)
 - 熱交換器の裏側
 - エアコン内部の奥深い隙間
 
カビが最も溜まりやすいこれらの箇所は、分解しないと手が届かないため、市販スプレーでは根本的な解決になりません。
さらに深刻なのが、カビの栄養源となり繁殖を助長するという問題です。
💡 すすぎ不足の洗浄は「洗剤を流さずにお皿を放置する」ようなもの
すすぎが不十分な状態でエアコン洗浄を終えるのは、食器用洗剤をつけたお皿を水で流さずに放置するようなものです。洗剤の成分が残ったまま乾燥すると、そこにホコリや汚れが吸着し、さらに汚れやすい環境を作り出してしまいます。エアコン内部でも同様に、残留した洗剤成分がカビの新たなエサとなり、かえって繁殖を促進してしまうのです。
すすぎ作業をしないタイプや、すすぎが不十分な場合、洗浄剤の成分がエアコン内部に残ってしまいます。残留した洗剤成分は、汚れやホコリと混ざり、カビの新たな栄養源(エサ)となり、カビが繁殖しやすい環境をつくりだすことがあります。これにより、臭いが悪化するケースも報告されています。
また、残留液が乾燥する際に粘着性のある成分として残り、熱交換器の詰まり(目詰まり)や腐食・劣化を招き、冷却機能の低下につながるリスクもあります。
理由3:水漏れ・詰まりのリスク
洗浄スプレーによって浮き上がった汚れやホコリ、あるいは残留した洗剤の固形分が、ドレンホース(排水経路)に一度に流れ込み、詰まることがあります。
ドレンホースが詰まると、結露水が排出されずに室内機から水漏れする原因となり、天井や壁、家具を濡らしてしまう可能性があります。
理由4:健康被害のリスク
洗浄剤やカビの胞子、ダニの死骸などがエアコン使用時に風に乗って室内に飛散し、吸い込むことで以下のような健康被害を引き起こす可能性があります。
想定される健康被害
- アレルギー症状(くしゃみ、鼻水、目のかゆみ)
 - 喘息などの呼吸器系疾患の悪化
 - 頭痛、倦怠感
 - 皮膚の炎症やかゆみ
 
💡 洗浄後の飛散物質は「掃除中に舞い上がるホコリ」と同じ
洗浄後に不十分な状態でエアコンを運転すると、内部に残った洗剤やカビの胞子が室内に飛散します。これは、掃除機をかけずに部屋を掃き掃除したときに、ホコリが舞い上がって余計に空気が汚れるのと似ています。目に見えないからこそ、呼吸器に入り込みやすく、健康被害のリスクが高まります。
それでも使用する場合:安全上の注意点(自己責任)
市販スプレーの使用は推奨されませんが、自己責任で使用する場合は、故障や事故を防ぐために細心の注意を払う必要があります。
作業前の必須安全対策
作業前に必ず行うこと
- 電源プラグを必ず抜く:リモコンで停止するだけでなく、必ずコンセントを抜くか、ブレーカーを切って通電を完全に遮断する
 - 電装部を厳重に養生:基板や配線、センサーなどの電気部品には、ビニールシートや養生テープで徹底的に覆って保護する
 - 換気と養生を徹底:周囲の壁や床、家具をビニールシートなどで養生し、窓を開けて十分な換気を行う
 - 説明書を確認:製品の説明書を熟読し、使用が可能な部位や禁止事項、放置時間を厳守する
 
⚠️ 電源プラグを抜くだけでは不十分な理由
リモコンでエアコンを停止しただけでは、内部に通電している状態が続いています。洗浄液が電気部品に触れた瞬間にショートする可能性があるため、必ずコンセントから電源プラグを抜くか、ブレーカーを切って完全に通電を遮断してください。
スプレー使用時と使用後の注意点
使用時・使用後のチェックポイント
- 対象箇所を限定:スプレーは主に熱交換器(アルミフィン)専用。送風ファン(クロスフローファン)やプラスチックパーツへの使用は避ける
 - 噴射方法の注意:スプレーを少し離して、少しずつかける。勢いよくかけすぎると、汚れが一気に流れてドレンホースの詰まりを招く
 - すすぎの徹底:すすぎが必要なタイプは、洗剤が残らないよう水でしっかり洗い流す(電気部品に水がかからないよう注意)
 - 完全な乾燥:洗浄後は、必ずエアコン内部を完全に乾燥させる。電源プラグを戻した後、送風運転や内部クリーン機能を30分から1~2時間程度実施
 - 強力な洗剤の回避:強アルカリ性や塩素系の強力な洗剤、消毒用アルコール、次亜塩素酸ナトリウムなどの可燃性・腐食性溶液の使用は厳禁
 
💡 完全乾燥は「洗濯物を部屋干しする」感覚
エアコン内部を完全に乾燥させるのは、洗濯物を部屋干しして完全に乾かすのと同じです。生乾きのまま放置すると、雑菌が繁殖して臭いが発生するように、エアコンも中途半端に湿った状態で放置すると、カビや臭いの原因となります。送風運転で内部をしっかり乾かすことが、カビ予防の鍵です。
安全で確実なエアコン洗浄:プロの業者に依頼するメリット
エアコンの寿命を延ばし、安全性を確保した上で徹底的に内部を清掃したい場合は、専門知識と専用の高圧洗浄機を持つプロの業者に依頼することが最も安全で確実な選択肢です。
市販スプレー(自己責任)
コスト:数百円~2,000円程度
洗浄範囲:表面的な汚れのみ
リスク:故障、火災、カビ増殖の可能性
保証:メーカー保証対象外の可能性
プロの業者(推奨)
コスト:8,000円~15,000円程度
洗浄範囲:分解洗浄で内部まで徹底的に
リスク:専門技術で安全に作業
保証:作業後の保証がある業者も
プロの業者は、エアコンを分解して送風ファン、ドレンパン、熱交換器の裏側まで、高圧洗浄機で徹底的に洗浄します。電気部品の保護も完璧に行うため、故障のリスクはほとんどありません。
💡 プロの分解洗浄は「車の車検」のようなもの
プロによるエアコンの分解洗浄は、車の車検に例えられます。自分で洗車(フィルター掃除)はできますが、エンジンやブレーキなどの内部点検(送風ファンやドレンパンの洗浄)は専門知識と工具が必要です。定期的にプロに任せることで、安全性と性能を長く保つことができます。
まとめ:市販エアコン洗浄スプレーのリスクと安全な選択
この記事では、市販のエアコン洗浄スプレーの使用が推奨されない理由と、安全上の注意点について解説しました。
- プロの80%が非推奨:プロの業者230人へのアンケートで約80%~81%が「使用しない方がいい」と回答
手軽さとコストの安さの裏に、重大なリスクが潜んでいます。
 - 重大な事故・故障・火災のリスク:電気部品への液体付着でショート、発火、感電の危険性。メーカー保証対象外になる可能性も
精密電気機器であるエアコンには、専門的な配慮が必要です。
 - 洗浄効果の限界とカビの悪化:表面的な汚れしか落とせず、すすぎ不足で残留した洗剤成分がカビの栄養源となり、かえって繁殖を助長する
根本的な解決にはならず、逆効果になることもあります。
 - 水漏れ・健康被害のリスク:ドレンホースの詰まりによる水漏れ、カビや洗剤の飛散による呼吸器系疾患のリスク
家屋や健康への二次被害も無視できません。
 - 自己責任で使用する場合の注意点:電源を完全に遮断、電装部の厳重な養生、完全な乾燥など、細心の注意が必要
どうしても使用する場合は、安全対策を徹底してください。
 - プロの業者への依頼が最善:分解洗浄で内部まで徹底的に洗浄でき、安全性も確保される。コストはかかるが、長期的には最もコストパフォーマンスが高い
年に1回程度のプロの洗浄で、エアコンの寿命を延ばし、快適な空気環境を保てます。
 
エアコンは私たちの健康と快適な生活を支える大切な家電です。安易な方法で故障や健康被害を招かないよう、安全性を最優先に考えた選択をしてください。
不安な場合や、本格的な洗浄を希望する場合は、迷わず専門業者に相談することをおすすめします。
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