エアコンをつけると花粉症が悪化する理由と対策|内部蓄積汚れを除去するクリーニング方法

  • 公開日:2026/2/27
  • 最終更新日:
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春になると、「エアコンをつけた途端にくしゃみが止まらない」「目がかゆくなる」と感じたことはありませんか。室外の花粉だけでなく、エアコン内部に蓄積した花粉や黄砂が原因になっている可能性があります。

  • エアコン内部になぜ花粉・黄砂が蓄積するのか
  • フィルター掃除だけでは不十分な理由
  • 花粉シーズン前のクリーニングが効果的なタイミングと対策方法

こんな方におすすめの記事です

  • 花粉症やアレルギー持ちの家族がいて、エアコン使用が気になる方
  • エアコンをつけると症状が悪化するように感じている方
  • 花粉シーズン前にエアコン対策を検討している方

粒径の違いから見る仕組み・フィルター掃除の限界・効果的なクリーニングタイミング・家庭でできる対策まで、エアコン内部の花粉・黄砂汚染の実態と対策をわかりやすくまとめました。(専門知識は不要です!)


エアコン内部に花粉・黄砂は入るのか|粒径の違いで見る実態

まず前提として、通常のエアコンは室内の空気を循環させる仕組みのため、室外から直接花粉を取り込むわけではありません。ただし、窓の開閉や外出時の衣服・髪などによって室内に持ち込まれた花粉が、エアコンに空気とともに吸い込まれ、内部に蓄積していきます。

「エアコンのフィルターがついているから、花粉や黄砂はキャッチされるのでは?」と考える方は多いでしょう。しかし、実際にはエアコン内部への侵入を完全には防げていません。その理由は、粒子のサイズにあります。

花粉・黄砂・PM2.5の粒径の違い

空中に浮遊する粒子のサイズは、種類によって大きく異なります。

粒子の種類粒径(大きさ)特徴
スギ・ヒノキ花粉30〜40μm目に見えないが比較的大きい
黄砂数μm〜数十μm粒径の幅が広い
PM2.52.5μm以下非常に微細

※μm(マイクロメートル)は1mmの1000分の1の大きさです。

スギ花粉は30〜40μmと比較的大きく、ある程度はフィルターでキャッチされます。一方、黄砂やPM2.5ははるかに小さく、一般的なフィルターの目を通り抜けてしまいます。詳しくは環境省 黄砂対策ページをご確認ください。

💡 フィルターは「網戸」のようなもの

エアコンのフィルターは、網戸のようなものです。網戸なら木の葉や虫などの大きなゴミはキャッチできますが、細かい粒子(花粉・黄砂・PM2.5)は通り抜けてしまいます。同様に、フィルターは大きな粒子は止めますが、微細な粒子は内部へ侵入してしまいます。

一般的なフィルターがキャッチできるものと通過するもの

一般的なエアコンのプラスチックメッシュ型フィルターの目開きは約1mm程度です。これに対し、花粉は30〜40μm(0.03〜0.04mm)、PM2.5は2.5μm(0.0025mm)以下です。

つまり、フィルターの目は花粉の約25〜33倍、PM2.5に至っては400倍以上の大きさがあります。微細な粒子にとっては、フィルターの目は「広い通り道」にしかなりません。

  • ある程度キャッチできる:大きな花粉の一部、ホコリ、ペットの毛
  • 通り抜けてしまう:微細な花粉の破片、黄砂、PM2.5、タバコの煙

エアコン内部に蓄積しやすい場所

フィルターを通過した粒子は、エアコン内部の以下の場所に蓄積しやすくなります。

  • 熱交換器(冷却フィン):空気が通る細かい隙間に粒子が付着
  • 送風ファン(クロスフローファン):回転する羽根に汚れが付着
  • ドレンパン:結露水と混じり、汚れが溜まりやすい

これらの場所は、普段の掃除では触れられない「内部」にあり、放置されがちです。詳しくは日本冷凍空調工業会 エアコンクリーニングのご注意をご確認ください。

エアコンをつけると症状が悪化する理由|内部蓄積汚れの再飛散

「エアコンをつけると鼻づまりやくしゃみがひどくなる」という現象、実は偶然ではありません。エアコン内部に蓄積した汚れが、運転開始とともに室内へ拡散している可能性があります。

運転開始時に起こる「巻き上げ現象」

エアコンを運転すると、強力なファンが空気を循環させます。この気流によって、内部の熱交換器やファンに付着していた乾燥した花粉・黄砂が、一気に巻き上げられます。

特に以下のタイミングで再飛散が起きやすくなります。

  • シーズン初めての運転時(長期間の放置後)
  • 暖房運転開始時(乾燥した汚れが飛びやすい)
  • 強風運転・パワフル運転時

⚠️ 放置された汚れは毎年蓄積します

エアコン内部の汚れは、1年で解消されることはありません。使用するたびに蓄積し、年々量が増えていきます。「去年は大丈夫だったのに、今年は症状がひどい」という場合、内部汚れが進行している可能性があります。

花粉・黄砂がアレルゲンとして働く仕組み

花粉アレルギーは、花粉に含まれるタンパク質を異物と判断し、免疫システムが過剰に反応することで起こります。エアコン内部に蓄積した花粉も、新鮮な花粉と同様にアレルゲンとして作用する可能性があります。詳しくは厚生労働省 花粉症に悩む国民の皆さんへをご確認ください。

黄砂については、単なる砂ではなく、大気中の汚染物質(SOx、NOx、重金属など)が付着しているケースが指摘されています。これらが複合的に影響を与える可能性も考慮が必要です。

ただし、エアコン内部の花粉が直接アレルギー症状を引き起こすという医学的な確証は、現時点では確立されていません。「影響する可能性がある」という認識で対策を進めることが賢明です。

「冷房・暖房どちらでも起こりうる」誤解

「花粉症は春だから、暖房の季節は関係ない」と考える方もいるかもしれません。しかし、内部蓄積汚れの再飛散は、冷房でも暖房でも起こり得ます。

  • 暖房運転:乾燥した状態で汚れが飛散しやすい
  • 冷房運転:結露で湿った汚れが、使用後に乾燥して飛散しやすくなる

特に夏場の冷房後、内部を乾燥させないまま放置すると、カビの発生とともに、湿った汚れが固着・乾燥し、次回運転時に飛散する原因になります。

フィルター掃除だけでは不十分な理由|自分でできる範囲と限界

フィルターはエアコン内部の”入り口”に過ぎず、熱交換器・送風ファン等の内部には掃除が届かないため、フィルター掃除だけでは内部の蓄積汚れへの対処が不十分です。「フィルターは月に1回掃除しているから大丈夫」と思っている方も多いでしょうが、その理由を以下で解説します。

フィルター掃除で除去できるのは「入り口」のみ

フィルターは、エアコン本体の「入り口の関所」のような役割を果たしています。しかし、この関所を通過した粒子は、すべて内部に取り込まれます。

💡 フィルター掃除は「玄関マットを掃く」ようなもの

フィルター掃除は、家の玄関マットを掃くようなものです。玄関(入り口)の汚れは落ちますが、すでに室内に入り込んだホコリやチリは除去できません。つまり、フィルターより奥の熱交換器やファンに蓄積した汚れは、フィルター掃除では届かないのです。

フィルター掃除の効果は主に以下の点にあります。

  • 大きなホコリやゴミの侵入を防ぐ
  • エアコンの効率を低下させない
  • 内部への新たな汚れの侵入を減らす

しかし、すでに内部に蓄積した花粉や黄砂を除去することはできません。

内部の熱交換器やファンには手が届かない

エアコンを分解せずに触れるのは、フィルターとルーバー(吹き出し口の羽)程度です。熱交換器や送風ファンは、エアコンのカバーを外しても、構造的に触れられない場所にあります。

  • 触れる範囲:フィルター、吹き出し口のルーバー、外枠の表面
  • 触れられない範囲:熱交換器の奥、送風ファン全体、ドレンパン内部

これら内部の部品に蓄積した汚れを除去するには、専門的な分解洗浄が必要です。

市販のスプレー洗剤では除去しきれない汚れ

市販のエアコン洗浄スプレーを使っている方もいるでしょう。これらは手軽な対策として一定の効果がありますが、限界もあります。

  • 効果が期待できる範囲:熱交換器の表面、フィルター、吹き出し口付近
  • 届きにくい範囲:送風ファンの奥、ドレンパン、内部配管

また、スプレー洗剤を使った後に十分にすすぎを行わないと、洗剤成分が残り、かえって汚れの吸着を促進したり、カビの原因になったりすることもあります。

さらに、すでに蓄積した大量の汚れを、スプレーだけで完全に落とすことは困難です。あくまで「日常的な簡易メンテナンス」として捉えるのが適切です。

花粉・黄砂対策に効果的なクリーニングタイミング|シーズン前が重要な理由

エアコンクリーニングを検討するなら、タイミングが重要です。花粉・黄砂対策において最も効果的なのは、シーズン前のタイミングです。

2026年の花粉飛散予測と対策時期

日本気象協会の花粉飛散予測によると、2026年の花粉飛散量は東日本・北日本を中心に例年以上の多さが予想されています。温暖化の影響でシーズン開始も年々早まっており、地域によっては2月中旬から飛散が始まる可能性があります。

対策の目安となる時期は以下の通りです。

  • 2月中旬〜3月上旬:花粉シーズン前の対策に最適
  • 3月中旬〜4月:花粉飛散のピーク(地域による)
  • 5月〜6月:黄砂・PM2.5の飛来が増加

クリーニングを完了させるには予約が必要なケースが多いため、1月中旬には予約を検討することをおすすめします。

シーズン前クリーニングが効果的な3つの理由

花粉シーズン「前」のクリーニングが重要な理由を見ていきましょう。

① 蓄積汚れを除去して飛散を防ぐ

シーズン前に内部の花粉・黄砂を除去しておけば、エアコン使用時の再飛散を防げます。「すでに蓄積している汚れ」を事前にクリアにする意味があります。

② カビの発生を予防できる

春から夏にかけては湿度が高くなり、エアコン内部の結露と汚れが組み合わさってカビが発生しやすくなります。事前に洗浄することで、カビの発生源を減らせます。

③ シーズン中の安心使用

事前にクリーニングを済ませておけば、花粉シーズン中にエアコンを使う際も「内部からの花粉飛散」を気にせずに済みます。家族のアレルギー症状の悪化要因を一つ減らせます。

シーズン後のクリーニングとの違い

「花粉シーズンが終わってからクリーニングすればいいのでは?」と考える方もいるかもしれません。確かにシーズン後のクリーニングにも意味はありますが、目的が異なります。

タイミング主な効果対策としての性質
シーズン前(2〜3月)蓄積汚れの除去、シーズン中の飛散防止予防的対策
シーズン後(5〜6月)シーズン中に蓄積した汚れの除去、夏のカビ予防事後的対策

アレルギー対策として捉えるなら、シーズン前のクリーニングが「症状悪化を防ぐ」という点でより効果的です。

家庭でできる花粉対策|運転モードと日々のメンテナンス

プロによるクリーニングだけではなく、家庭でできる対策も重要です。日々のメンテナンスと運転方法の工夫で、リスクを軽減できます。

内部乾燥モード(送風運転)の活用方法

多くのエアコンに搭載されている「内部乾燥モード」や「送風運転」は、花粉対策にも役立ちます。この機能は、冷房・暖房運転後にエアコン内部の湿気を除去するものです。

  • 効果:内部の結露を乾燥させ、カビの発生を抑制
  • 限界:すでに蓄積した花粉や黄砂そのものは除去できない

使い方のポイントをまとめました。

  1. 冷房・暖房運転を止めた後、内部乾燥モードを1〜2時間実行
  2. 自動で内部乾燥する機能があれば、設定をオンにしておく
  3. シーズン中は頻繁に使用し、内部の湿気をこまめに除去

詳細なカビ予防方法については、カビ予防の完全ガイドも併せてご覧ください。

フィルター掃除の頻度と方法

フィルター掃除だけでは不十分とはいえ、実施しないよりは圧倒的に効果があります。花粉シーズン中は、通常よりも頻度を上げることをおすすめします。

  • 通常時:月に1回程度
  • 花粉シーズン中:2週間に1回程度

掃除の手順は以下の通りです。

  1. エアコンの運転を止め、コンセントを抜く
  2. フィルターを取り外す
  3. 掃除機で表側からホコリを吸い取る(裏側から吸うと詰まりの原因)
  4. 水洗いし、日陰で完全に乾かす
  5. 乾いたら元に戻す

換気方法の注意点|窓を開けると逆効果?

室内の空気を入れ替えるための換気は重要ですが、花粉シーズン中はタイミングに注意が必要です。

⚠️ 花粉飛散時間帯の窓開けに注意

花粉は一般的に「晴れた日の昼前〜夕方」に多く飛散します。この時間帯に窓を開けると、室外の花粉が一気に室内に侵入してしまいます。換気は「朝早い時間」や「雨の日」など、飛散量が少ないタイミングを選ぶのがポイントです。

換気とエアコン使用を組み合わせる際のポイントは以下の通りです。

  • 換気は朝(6〜8時頃)に行う
  • 窓を開ける時間は短時間(5〜10分程度)にする
  • 空気清浄機を併用して浮遊花粉をキャッチ
  • エアコン運転中は、換気機能がある場合は活用

プロによる分解洗浄で期待できる効果|花粉・黄砂除去の実態

エアコン内部の花粉・黄砂を根本的に除去するには、プロによる分解洗浄が最も効果的です。自分では触れられない場所まで、しっかりと洗浄できます。

分解洗浄で除去できる範囲

プロの分解洗浄では、エアコンの主要部品を取り外して洗浄します。以下の範囲まで対応可能です。

  • 熱交換器(冷却フィン):高圧洗浄で奥まで汚れを除去
  • 送風ファン:取り外して水洗い、付着した汚れを落とす
  • ドレンパン:結露水が溜まる部分を洗浄・除菌
  • 吹き出し口・ルーバー:取り外して洗浄

フィルター掃除やスプレー洗剤では届かない「内部の奥」まで、汚れを根本から除去できます。詳しくはダイキン 花粉の困りごとと解決法をご確認ください。

信頼できる業者選びのポイント

エアコンクリーニング業者を選ぶ際は、以下のポイントを確認することをおすすめします。

業者選びのチェックリスト

  • 見積もりが明確で、追加料金の有無がわかる
  • 使用する洗剤の安全性が説明される
  • 作業の流れや所要時間が事前に案内される
  • 実績や口コミが確認できる
  • アフターサービスや保証がある

業者の比較や地域別の情報については、地域別エアコンクリーニング業者ガイドを参考にしてください。

料金相場と工事日の目安

分解洗浄の料金は、エアコンの種類や汚れの程度によって異なります。概算の目安は以下の通りです。

  • 壁掛けタイプ(通常):1万円台前後〜
  • 壁掛けタイプ(汚れがひどい場合):1万円台後半〜
  • 天井埋め込みタイプ:2万円台〜

※料金は地域や業者によって異なります。最新の料金は各業者の公式サイトでご確認ください。

作業時間は、壁掛けタイプで1〜2時間程度が目安です。複数台をまとめて依頼する場合は、割引が適用されるケースもあります。

なお、カビによる健康リスクの詳細については、カビによる健康リスクに関する解説記事もご覧ください。


よくある質問

Q1: 花粉シーズン中はエアコンを使わない方がいい?

A: 使用自体は問題ありません。ただし、シーズン前のクリーニングを済ませておくこと、換気方法に注意すること、フィルター掃除をこまめに行うことを組み合わせることで、症状悪化のリスクを軽減できます。

Q2: 空気清浄機能付きエアコンなら花粉対策は不要?

A: 空気清浄機能は、室内の浮遊花粉をキャッチする効果が期待できます。しかし、エアコン内部に蓄積した花粉や黄砂そのものを除去する機能ではありません。空気清浄機能があっても、内部洗浄は別途検討する必要があります。

Q3: ドレンパンに溜まった水に花粉は混じる?

A: 冷房使用時の結露水には、空気中の微粒子が混じる可能性があります。ドレンパンに汚れが溜まると、カビの温床にもなるため、定期的なクリーニングで清潔を保つことが大切です。

Q4: 賃貸物件のエアコンもクリーニングすべき?

A: 入居年数が長い場合や、前入居者の使用状況が不明な場合は、検討の価値があります。特にアレルギー体質の家族がいる場合は、入居時にクリーニングを依頼するか、管理会社に相談することをおすすめします。

まとめ:エアコン内部の花粉・黄砂対策

この記事では、エアコン内部に蓄積する花粉・黄砂の問題と対策について解説しました。

  • エアコン内部は花粉・黄砂の蓄積場所になりやすい

    フィルターを通過した微細な粒子は、熱交換器やファンに蓄積します。放置すると年々量が増えていきます。

  • フィルター掃除だけでは内部汚れを除去できない

    フィルターは「入り口の関所」であり、すでに内部に侵入した汚れには対処できません。スプレー洗剤にも限界があります。

  • 花粉シーズン前のクリーニングが最も効果的

    2月中旬〜3月上旬に分解洗浄を済ませることで、シーズン中の花粉飛散を防げます。

  • 家庭でできる対策を組み合わせる

    内部乾燥モードの活用、フィルター掃除の頻度アップ、換気タイミングの工夫で、リスクを軽減できます。

  • 内部の分解洗浄は専門業者への依頼が安心

    信頼できる業者を選び、見積もりや使用洗剤を確認してから依頼しましょう。

花粉症やアレルギーでお悩みのご家庭にとって、エアコン内部の汚れは見過ごせないリスク要因の一つです。今のうちに対策を検討し、安心して春を迎えられる環境を整えておくことをおすすめします。




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