エアコンの寿命を延ばす塩害仕様とは?塩害対策のポイント3つ

エアコンの室外機が海辺にあり塩害を受けている

海沿いの地域や潮風が強い場所では、エアコンが通常よりも早く故障してしまうことがあります。その原因の一つが「塩害」です。空気中の塩分がエアコンの金属部分に付着し、腐食や錆(さび)を引き起こすことで、寿命を縮めてしまうのです。

「エアコンがすぐに壊れる…」「修理費用がかさむ…」「塩害を防ぐ方法が知りたい!」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか?そんな方におすすめなのが、**「塩害仕様エアコン」**です。通常のエアコンとは異なり、防錆塗装や耐塩害コーティングが施されているため、塩害の影響を受けにくくなっています。

本記事では、塩害仕様エアコンの特長や選び方、さらにエアコンの寿命を延ばすための塩害対策のポイント3つを詳しく解説します。塩害のリスクを減らし、エアコンを長持ちさせるための方法を知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください!

関連リンク:海沿いの家に必須!塩害から守るエアコン選びと対策【2025年版】

1. エアコンに塩害が与える影響とは?

エアコンは、空気を快適にするための必須家電ですが、塩害による影響を受けやすい設備でもあります。特に海沿いの地域では、潮風に含まれる塩分がエアコンに付着し、金属部品の腐食や電子基板のショートなどを引き起こすことがあります。これによってエアコンの性能が低下し、寿命が短くなるだけでなく、修理や交換のコストも増加する可能性があります。

この章では、エアコンが塩害によってどのような影響を受けるのか、その仕組みや具体的な症状、塩害が発生しやすい環境について詳しく解説します。


1-1. 塩害とは?エアコンが受けるダメージの仕組み

塩害とは何か?

「塩害(えんがい)」とは、空気中の塩分が建物や機器に付着し、腐食や劣化を引き起こす現象のことを指します。特に、海沿いの地域では潮風に含まれる塩分がエアコンの室外機に付着し、金属部品や電子部品に影響を与えます。

塩害の主な原因は以下の通りです。

  1. 潮風(塩分を含んだ風)
    海水が蒸発することで空気中に塩分が浮遊し、風に乗って運ばれます。特に風が強い日には、より多くの塩分が遠くまで飛散します。
  2. 湿気と結露
    塩分は水分を吸収しやすいため、湿度の高い環境ではエアコンの金属部品に付着しやすくなります。また、夜間と昼間の温度差による結露が発生すると、塩分が濃縮され、腐食を加速させます。
  3. 排気ガスとの反応
    都市部や工場地帯では、排気ガスに含まれる二酸化硫黄(SO₂)や窒素酸化物(NOx)と塩分が化学反応を起こし、より強い腐食性を持つ物質に変化します。これがエアコンの金属部品をさらに劣化させる要因になります。

エアコンのどの部分が塩害の影響を受けるのか?

塩害はエアコンのさまざまな部品にダメージを与えます。特に影響を受けやすいのは以下の部品です。

  • 熱交換器(アルミフィン)
    アルミフィンとは、エアコンが空気を冷やしたり温めたりするための重要な部品です。塩害によってアルミが腐食すると、フィンの表面が劣化し、熱交換効率が低下します。その結果、エアコンの冷暖房能力が落ち、電気代の増加につながります。
  • 基板(電子回路)
    基板はエアコンの制御を担う重要な部品です。塩分が付着すると湿気と反応し、電子回路のショートや誤作動を引き起こす可能性があります。
  • ファンモーター
    塩分がファンモーターの軸受け部分に入り込むと、錆が発生し、異音や回転不良の原因になります。最悪の場合、モーターが故障してエアコンが動かなくなることもあります。
  • 室外機の外装
    室外機の外装が錆びると、強度が低下し、穴が開く可能性があります。これによって内部の基板やモーターがさらに塩害の影響を受けやすくなります。

1-2. 塩害によるエアコンの劣化症状(腐食・故障・寿命短縮)

塩害を受けたエアコンは、次第に性能が低下し、最終的には使用できなくなることがあります。以下は、塩害による代表的な劣化症状です。

① 熱交換器の腐食による冷暖房能力の低下

塩害によってアルミフィンが腐食すると、熱交換の効率が悪くなり、冷暖房能力が低下します。これにより、設定温度まで冷えにくくなったり、部屋が十分に暖まらなかったりすることがあります。電気代の増加にもつながるため、経済的な負担が大きくなります。

② 基板のショートによる誤作動や故障

塩害によって基板に塩分が付着すると、湿気と反応して導電性が増し、ショートの原因になります。その結果、エアコンの操作ができなくなったり、誤作動を起こしたりすることがあります。

③ モーターの故障による異音や運転停止

モーター部分に塩分が付着すると、錆が発生し、摩擦が増えて異音がすることがあります。さらに、錆が進行するとモーターが固着し、最終的に動作しなくなることもあります。

④ 外装の錆びによる耐久性の低下

室外機の外装が錆びると、内部の部品がむき出しになり、さらに塩害の影響を受けやすくなります。最終的には穴が開いてしまい、エアコンの使用が困難になることもあります。

⑤ 寿命が短くなり、修理・交換コストが増加

通常のエアコンの寿命は10~15年ですが、塩害の影響を受けると5~7年程度で故障することがあります。早期の交換が必要になり、余計な出費がかかることになります。


1-3. 塩害が発生しやすい環境(海沿い・工場地帯・都市部の影響)

塩害は特定の環境で特に発生しやすくなります。以下の地域にお住まいの方は、エアコンの塩害対策を特に意識する必要があります。

海沿いの地域

海沿いの住宅は、塩害の影響を最も受けやすい環境です。特に以下の条件が重なると、エアコンの劣化が早まります。

  • 海から100m以内 → 2~3年で部品が腐食する可能性が高い
  • 海から500m以内 → 3~5年で劣化が進行
  • 海から1km以上 → 影響は小さいが、定期的なメンテナンスが必要

工場地帯

工業地帯では、塩分だけでなく、排気ガスや化学物質が空気中に含まれるため、エアコンの金属部品の腐食が早く進む可能性があります。

都市部

都市部では、車の排気ガスやPM2.5と塩分が反応し、より強力な腐食性の物質が発生することがあります。これにより、通常のエアコンでも塩害に似た影響を受けることがあります。


まとめ

塩害は、エアコンの性能低下や寿命短縮の原因となる重大な問題です。特に海沿いや工場地帯では、定期的なメンテナンスや塩害対策が欠かせません。次章では、塩害対策の方法や塩害仕様エアコンの選び方について詳しく解説します。

2. エアコンの塩害仕様とは?通常品との違い

海沿いの住宅や、塩分を多く含む環境では、エアコンが塩害の影響を受けやすくなります。塩害によって金属部品が腐食し、電子基板がショートすることで、エアコンの寿命が大幅に短くなることがあります。こうした問題を防ぐために開発されたのが「塩害仕様エアコン」です。

この章では、塩害仕様エアコンの特徴や、通常のエアコンとの違い、どのようなケースで塩害仕様のエアコンを選ぶべきかについて詳しく解説します。


2-1. 塩害仕様のエアコンとは?耐久性を高める特殊加工

塩害仕様エアコンとは?

塩害仕様エアコンとは、海岸沿いの環境でも長く使用できるように、耐塩害性能を高めたエアコンのことです。一般的なエアコンと比べて、熱交換器・基板・モーター・外装などに防錆加工や耐久性を向上させる工夫が施されています。

エアコンが塩害の影響を受けると、以下のようなトラブルが発生する可能性があります。

  • アルミフィンが腐食し、冷暖房能力が低下
  • 基板がショートして誤作動を起こす
  • ファンモーターが錆びて異音が発生
  • 室外機の外装が腐食し、内部の部品が劣化

こうした問題を防ぐために、塩害仕様エアコンでは以下のような特殊加工が施されています。

塩害仕様エアコンの主な特徴

  1. 防錆コーティングされた熱交換器(アルミフィン)
    • アルミは塩分に弱いため、エポキシ樹脂コート親水性コーティングを施し、腐食を防ぎます。
    • コーティングにより、汚れや湿気も付きにくくなり、メンテナンスの手間が減ります。
  2. 耐塩害仕様の電子基板
    • 基板が塩害を受けるとショートしやすくなるため、シリコンコーティング耐湿・耐塩加工を施しています。
    • 特殊な樹脂カバーで覆うことで、塩分や湿気の影響を受けにくくなります。
  3. 錆びにくいファンモーター
    • 一般的なファンモーターは軸受部分が錆びやすいため、ステンレス製のモーター防湿シール付きモーターが採用されています。
    • モーター内部のコイルやベアリング部分にも防錆塗装が施されていることが多いです。
  4. 塩害に強い外装(耐塩害塗装・耐久性の高い素材)
    • 室外機の外装には、**耐塩害塗装(高耐食性塗料)**が施されており、錆びにくくなっています。
    • 耐食性のあるアルミ外装ステンレスフレームを採用しているモデルもあります。

2-2. 塩害仕様エアコンと通常エアコンの違い(塗装・部品・設計)

塩害仕様エアコンと通常のエアコンでは、どのような点が異なるのでしょうか?具体的な違いを比較表でまとめました。

項目通常のエアコン塩害仕様エアコン
熱交換器(アルミフィン)無加工のアルミ製エポキシコート、親水性コートなどの防錆加工
電子基板一般的な防湿処理シリコンコーティング・耐塩害樹脂カバー
ファンモーター鋼製(錆びやすい)ステンレス製・防錆塗装・密閉構造
外装(室外機)普通の鋼板塗装耐塩害塗装、高耐食性素材(アルミ・ステンレス)
耐久年数(目安)5~7年10年以上

このように、塩害仕様のエアコンは各部品に防錆加工が施され、耐久性が大幅に向上しています。価格は通常のエアコンよりも高めですが、長期的に見ると修理・交換のコストを抑えられるため、トータルのコストパフォーマンスが良いと言えます。


2-3. 塩害仕様エアコンを選ぶべきケース(一般家庭・業務用・漁業関係)

塩害仕様エアコンは、どのような環境で必要になるのでしょうか?以下のようなケースでは、塩害仕様エアコンを選ぶことをおすすめします。

① 海沿いの住宅(一般家庭)

  • 海から500m以内に住んでいる場合は、塩害仕様エアコンを選んだ方が安全です。
  • 特に、海から100m以内では、通常のエアコンでは2~3年で劣化することが多く、交換コストがかさみます。
  • おすすめモデル:ダイキン うるさらX、三菱電機 FZシリーズ

② 工場・倉庫・業務用施設

  • 海沿いの工場や倉庫では、塩害だけでなく粉塵や化学物質の影響も受けやすいため、耐久性の高いエアコンが必要です。
  • おすすめモデル:三菱電機 FZシリーズ、日立 白くまくん

③ 漁業関係(漁港・水産加工場)

  • 漁港周辺では、潮風に含まれる塩分が特に濃いため、最も高い耐塩害性能が求められます。
  • また、水産加工場では湿気や油分も多いため、防錆加工されたエアコンが必要です。
  • おすすめモデル:ダイキン うるさらX(耐重塩害仕様)

④ 高層マンション(都市部の影響)

  • 高層マンションでは、潮風が上層階まで届きやすいため、意外にも塩害のリスクがあります。
  • また、PM2.5や排気ガスの影響で、通常のエアコンよりも腐食しやすくなります。
  • おすすめモデル:パナソニック LXシリーズ

まとめ

塩害仕様エアコンは、耐久性を高めるための特殊な加工が施されており、通常のエアコンよりも長持ちする設計になっています。特に、海沿いの住宅・工場・漁業施設では、塩害仕様のエアコンを選ぶことで、修理や交換の手間を減らし、トータルコストを抑えることができます。

次章では、具体的な塩害対策や、長持ちさせるためのメンテナンス方法について詳しく解説します。

3. エアコン塩害対策のポイント3つ

エアコンの塩害は、設置環境の工夫やメンテナンスを徹底することで大幅に軽減できます。特に、設置場所の選び方・定期的なメンテナンス・追加対策の3つのポイントを意識することで、エアコンの寿命を延ばし、故障リスクを低減できます。

ここでは、塩害を防ぐための具体的な対策について詳しく解説します。


3-1. 塩害を防ぐ設置場所の工夫(屋根付き・風向き・室外機の位置)

エアコンの室外機は、設置場所によって塩害の影響を大きく受けます。特に海風に直接さらされる環境では、適切な設置方法を工夫することで、エアコンの耐久性を向上させることが可能です。

設置場所のポイント

屋根やカバーのある場所に設置する
塩害を軽減するためには、室外機を雨や風に直接さらさないことが重要です。屋根付きの場所や、通気性の良い室外機カバーを利用することで、塩分の付着を抑えることができます。ただし、完全に密閉すると熱がこもるため、適度な換気が必要です。

海風が直接当たらない向きに設置する
海沿いの地域では、海風が直接室外機に当たると、塩分が付着しやすくなります。風向きを考慮し、できるだけ建物の陰や壁際に設置することで、塩害の影響を減らせます

地面から離して設置する
室外機を地面に直置きすると、湿気や潮風による影響を受けやすくなります。専用の架台(かくだい)を使用して、30cm〜50cm程度の高さに設置することで、塩害だけでなく砂や泥の影響も軽減できます。

設置場所の工夫による効果

  • 直接風を受けにくくなり、塩分の付着が軽減
  • 雨水や飛沫が室外機にたまりにくくなり、腐食を防ぐ
  • 湿気による影響が減り、部品の劣化を抑えられる

このように、設置場所を工夫するだけで、エアコンの寿命を大幅に延ばすことができます。新しくエアコンを設置する際や、既存のエアコンを移設する際は、ぜひ意識してみてください。


3-2. 定期的なメンテナンス方法(洗浄・防錆スプレー・フィルター交換)

設置環境を整えるだけでは、塩害を完全に防ぐことはできません。定期的なメンテナンスを行うことで、塩害の進行を抑え、エアコンの性能を維持できます

室外機の洗浄(塩分除去)

1ヶ月に1回程度、室外機を水で洗い流すことが重要です。特に、雨が少ない季節は塩分が蓄積しやすいため、定期的に洗浄しましょう。

洗浄方法

  1. 水道ホースなどを使用し、室外機の外装やアルミフィン(熱交換器)をやさしく洗い流す
  2. 高圧洗浄機を使う場合は、強すぎる水圧を避ける(アルミフィンが変形する可能性があるため)
  3. 洗浄後は、乾燥させてから防錆スプレーを塗布

防錆スプレーの活用

防錆スプレーを使用することで、金属部分の腐食を防ぎ、耐久性を向上させることができます

防錆スプレーの使い方

  1. 室外機を洗浄し、完全に乾燥させる
  2. 熱交換器(アルミフィン)や外装部分に防錆スプレーを均一に塗布
  3. 基板やモーターなどの電気部品には直接吹きかけない(故障の原因になるため)

フィルターの掃除・交換

塩害対策とは直接関係ないように思われるかもしれませんが、フィルターの汚れはエアコンの負荷を増やし、結果的に塩害による劣化を加速させる原因になります
2週間に1回程度を目安に掃除することで、エアコン全体の負担を軽減できます。


3-3. 塩害仕様エアコン+追加対策で耐久性UP(カバー・コーティング施工)

塩害地域では、塩害仕様のエアコンを選ぶことが重要ですが、それだけでは完全に防ぐことはできません。追加の対策を組み合わせることで、より長期間エアコンを使用できるようになります

エアコン室外機カバーの活用

市販されている耐塩害仕様の室外機カバーを活用することで、風雨や潮風から室外機を守ることができます。

カバー選びのポイント

  • 通気性が確保されているものを選ぶ(完全密閉すると熱がこもるため)
  • 耐候性の高い素材を使用したもの(UVカット・防水仕様)を選ぶ

コーティング施工で耐久性UP

さらに、室外機に耐塩害コーティングを施すことで、耐久性を大幅に向上できます。専門業者に依頼することで、熱交換器や基板に特殊なコーティングを施し、塩害の影響を最小限に抑えられます。

コーティング施工のメリット

  • アルミフィンの腐食を防ぎ、冷暖房効率の低下を防止
  • 基板や配線部分への塩分付着を防ぎ、ショートや故障を抑制
  • モーターの軸受けや配管の腐食を防ぎ、寿命を延ばす

コーティングは初期費用がかかるものの、長期的に見れば修理・交換コストを削減できるため、費用対効果の高い対策といえます。


まとめ:3つのポイントでエアコンの塩害を防ぐ!

塩害対策は、「設置環境の工夫・メンテナンスの徹底・追加対策の活用」の3つを組み合わせることで、最大限の効果を発揮します。

室外機の設置場所を工夫し、塩害の影響を最小限にする
定期的な洗浄・防錆スプレーの使用で、塩分の蓄積を防ぐ
カバーやコーティング施工を活用し、さらなる耐久性UPを図る

エアコンを長持ちさせるために、日々のケアを大切にしましょう!

4. おすすめの塩害仕様エアコン3選【2025年最新】

塩害仕様エアコンは、海風や潮風による塩分の影響を受けにくいように特別な防錆・防湿加工が施されたエアコンです。通常のエアコンに比べて耐久性が高く、長期間快適に使えるのが特徴です。特に、海沿いの住宅や工場、漁業関係の施設などでは、塩害仕様エアコンを選ぶことで故障リスクを大幅に減らせます。

ここでは、2025年最新の塩害仕様エアコンの中から、特に人気の高い「ダイキン」「三菱電機」「パナソニック」の3メーカーのおすすめ機種を紹介します。それぞれの特長や価格帯、どんな環境に適しているのかを詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。


4-1. ダイキンの塩害仕様エアコン(特長・価格・おすすめポイント)

ダイキン「うるさらX(耐塩害仕様)」

ダイキンはエアコン業界でもトップクラスの技術力を誇り、特に耐塩害性能の高さに定評があります。「うるさらX(耐塩害仕様)」は、塩害対策と省エネ性能を両立した高性能モデルです。

特長

ダブルコーティング熱交換器
アルミフィン部分に親水性コーティング耐食性特殊コーティングを施し、塩分や汚れの付着を防ぎます。さらに、水で洗い流しやすい設計のため、簡単なメンテナンスで長寿命を実現。

基板や電装部品の耐塩害加工
室外機内部の電子基板には、防湿・防塩コーティングを施し、塩分や湿気によるショートや故障を防止。電装部品も耐塩害仕様の部品を使用し、海沿いの環境でも長く使用できます。

優れた省エネ性能
「うるさらX」は、AI運転によるエネルギー制御や、最新のR32冷媒を採用し、従来モデルよりも消費電力を大幅に抑えています。電気代の節約にもつながるため、長期的に見てもコストパフォーマンスが高いです。

価格帯

・本体価格:約20万円〜30万円(機種や容量による) ・設置費用:約3万円〜5万円 ・年間電気代(目安):約18,000円〜25,000円

おすすめポイント

海沿い100m以内の厳しい環境でも耐えられる
防錆・防湿加工が徹底されており、塩害地域での使用に最適
省エネ性能が高く、電気代の節約にも貢献

うるさらXシリーズの塩害仕様の型番としては、「S40YTRXP-C」や「S563ATRV-CE」があります。詳細な情報や最新の型番については、ダイキンの公式カタログや販売店にお問い合わせいただくことをおすすめします。


4-2. 三菱電機の塩害仕様エアコン(特長・価格・おすすめポイント)

三菱電機「FZシリーズ(耐重塩害仕様)」

三菱電機の「FZシリーズ(耐重塩害仕様)」は、特に塩害が厳しい地域に向けて開発されたモデルです。防錆性能が特に優れており、耐久性を最重視する方におすすめです。

特長

「耐重塩害仕様」の外装設計
一般的な塩害仕様エアコンよりもさらに強固な重塩害対策が施されています。特に、室外機のケーシングには高耐食鋼板+防錆塗装が施されており、通常の鋼板と比較して2倍以上の耐久性を持ちます。

高耐久モーター&耐塩害ファン
ファンモーターにはステンレス密閉型モーターを採用し、モーター内部への塩分侵入を防止。さらに、ファン部分には特殊な防錆コーティングを施し、サビや劣化を大幅に軽減。

暖房能力が特に高い
三菱電機のエアコンは特に暖房性能が優れており、寒冷地でもしっかり温まる仕様。冬場の暖房性能を重視する方にもおすすめです。

価格帯

・本体価格:約18万円〜28万円
・設置費用:約3万円〜6万円
・年間電気代(目安):約20,000円〜27,000円

おすすめポイント

最も耐久性が高く、厳しい塩害環境でも安心
モーターやファンも耐塩害仕様で、長期間の使用が可能
暖房能力が特に優れており、寒冷地にもおすすめ

三菱電機の塩害仕様エアコンには、以下の型番があります。

  • MSZ-AXV2821E:霧ヶ峰 Style シリーズの耐塩害仕様モデルです。
  • MSZ-GV2224E-W:GVシリーズの耐塩害仕様モデルです。

4-3. パナソニックの塩害仕様エアコン(特長・価格・おすすめポイント)

パナソニック「LXシリーズ(耐塩害仕様)」

パナソニックの「LXシリーズ」は、耐塩害性能に加え、高い省エネ性能と空気清浄機能を兼ね備えたモデルです。塩害地域だけでなく、室内環境の快適性も重視したい方に最適です。

特長

「ナノイーX」で空気中の汚れを分解
パナソニック独自のナノイーX技術を搭載し、空気中のウイルス・カビ・花粉を分解。室内の空気質を向上させ、健康的な環境を維持できます。

耐塩害コーティング熱交換器
アルミフィンには特殊な親水コーティング+耐塩害塗装を施し、塩分や汚れを寄せ付けにくい設計。海風が強い地域でも、劣化しにくい仕様になっています。

省エネ性能が最高クラス
AIによる運転制御と高効率コンプレッサーの採用により、年間電気代が最も安いのが特徴。特に、電気代を抑えたい方におすすめです。

価格帯

・本体価格:約15万円〜25万円
・設置費用:約3万円〜5万円
・年間電気代(目安):約16,000円〜22,000円

おすすめポイント

耐塩害性能+空気清浄機能を備え、室内環境にもこだわる方向け
省エネ性能が高く、電気代の節約に最適
価格が比較的安く、コスパが良い

パナソニックのエアコンには、塩害対策が施されたモデルが存在します。具体的な型番としては、2023年モデルの「フル暖エオリア UXシリーズ」や、2024年モデルの「エオリア Xシリーズ」などがあります。


まとめ:塩害仕様エアコンを選ぶなら?

メーカー耐久性省エネ性能価格帯おすすめポイント
ダイキン★★★★★★★★★★海沿い100m以内でも耐えられる防錆性能
三菱電機★★★★★★★★★☆最も耐久性が高く、寒冷地にも強い
パナソニック★★★★☆★★★★★コスパが良く、省エネ性能が優秀

ご自身の住環境や重視するポイントに合わせて、最適なエアコンを選びましょう!

5. まとめ:塩害仕様エアコンと塩害対策で寿命を延ばそう

エアコンは、日々の生活を快適にするために欠かせない設備ですが、海沿いや塩害の影響を受けやすい地域では、通常のエアコンでは長持ちしにくいのが現実です。塩害仕様のエアコンを導入し、適切なメンテナンスを行うことで、故障リスクを抑え、長期間快適に使用することができます。

本記事では、塩害がエアコンに与える影響や、塩害仕様エアコンの選び方、具体的な対策方法について詳しく解説しました。最後に、エアコンの寿命を延ばし、コストを抑えるためにできることを改めてまとめます。


5-1. 塩害エリアでは塩害仕様エアコンの導入が重要

塩害が引き起こすエアコンのトラブル

塩害とは、空気中の塩分がエアコンの部品に付着し、錆(さび)や腐食を引き起こす現象です。特に影響を受けやすいのは熱交換器、基板、モーター、配管などの金属部分で、塩害が進行すると以下のようなトラブルが発生しやすくなります。

  • 冷暖房効率の低下(熱交換器のアルミフィンが腐食)
  • 誤作動やショート(基板の電気回路が塩分で破損)
  • 異音や動作不良(モーターやファンの軸受が錆びる)
  • 冷媒漏れによる故障(配管の腐食)

塩害仕様エアコンの導入で耐久性を向上

通常のエアコンは、こうした塩害の影響を強く受けるため、海岸付近や工場地帯などの環境では、耐塩害加工が施された塩害仕様エアコンの導入が必須です。具体的には、以下のような技術が採用されています。

  • 防錆塗装(室外機や熱交換器に特殊コーティングを施す)
  • 防湿・防塩コーティング基板(基板の腐食やショートを防ぐ)
  • 耐久性の高いステンレス製部品(モーターやファンに錆びにくい素材を使用)

海からの距離が500m以内の地域では、塩害仕様エアコンを導入することで、故障リスクを大幅に低減できます。


5-2. 設置環境とメンテナンスでエアコン寿命をさらに伸ばせる

設置場所の工夫で塩害を軽減

エアコンの耐久性を高めるためには、設置場所の工夫が重要です。特に以下のポイントを押さえることで、塩害の影響を最小限に抑えることができます。

  1. 屋根のある場所に設置する
    → 直射日光や雨風を防ぎ、塩分の付着を抑える
  2. 潮風が直接当たらない位置にする
    → 風向きを考慮し、壁際や建物の陰になる場所を選ぶ
  3. 室外機の高さを確保する
    → 地面に近いと砂や塩分が溜まりやすいため、専用の架台を使用し、高さを上げる

定期的なメンテナンスで塩害を防ぐ

塩害仕様のエアコンを導入したとしても、メンテナンスを怠ると寿命が短くなる可能性があります。定期的な清掃や部品の点検を行うことで、エアコンを長持ちさせましょう。

月に1回の室外機洗浄
塩分を洗い流すために、水をかけて表面の汚れを落とす。ただし、高圧洗浄機は使用せず、低圧のホースで軽く流すのがポイント

防錆スプレーの塗布(3ヶ月に1回)
防錆スプレーを熱交換器や金属部分に塗布し、サビの発生を防ぐ。

年1回のプロによる点検・クリーニング
専門業者に依頼し、内部の分解洗浄や防錆処理をしてもらうことで、トラブルを未然に防ぐことができます。

適切な設置環境+定期的なメンテナンスを行うことで、エアコンの寿命を3〜5年延ばすことが可能です。


5-3. 長期的にコストを抑えるためにできること

初期費用 vs 長期的なコスト

「塩害仕様エアコンは高いから…」と通常のエアコンを選ぶと、結果的に修理や買い替えコストが増えてしまう可能性があります。長期的なコストを抑えるために、初期費用だけでなく、維持費や寿命を考慮した選び方をすることが重要です。

項目通常のエアコン塩害仕様エアコン
初期費用安い(10万〜15万円)高め(15万〜30万円)
平均寿命5〜7年10〜15年
修理費3〜5年で基板交換(3万〜5万円)、熱交換器交換(5万〜10万円)ほぼ不要(適切なメンテナンスで寿命を維持)
トータルコスト(10年間)30万〜40万円25万〜30万円

この表からも分かるように、初期費用は高くても塩害仕様エアコンの方が長期的にコストを抑えられることがわかります。

おすすめの対策

補助アイテムを活用する
→ 室外機カバーや防錆シートを併用すると、さらに耐久性が向上。

賃貸物件では家賃アップを見込む
→ 塩害仕様エアコンを導入することで、物件の付加価値が向上し、家賃を上げられる可能性がある。

補助金・助成金を活用する
→ 一部の自治体では「環境配慮型エアコンの導入補助金」を提供していることがあるので、導入前に調査する。


まとめ

塩害エリアでエアコンを長く使うためには、以下の3つのポイントが重要です。

  1. 塩害仕様エアコンを導入する
    → 防錆・防湿加工が施され、通常のエアコンよりも耐久性が高い
  2. 設置環境とメンテナンスを工夫する
    → 屋根付き設置、防錆スプレー、定期的な洗浄を行う
  3. 長期的なコストを考えて選ぶ
    → 初期費用よりも寿命やメンテナンスコストを考慮し、適切な機種を選ぶ

塩害の影響を受ける地域では、こうした対策をしっかり行うことで、エアコンを10年以上長持ちさせることができます。ご自宅やオフィスの環境に合った対策を講じ、快適な生活を送りましょう。

関連リンク:塩害・寒冷地に強いエアコンの基本と選び方ガイド

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